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2017/05/24

14. 明日をひらく教育に情熱をそそいで

Photo_13 表題は、矢口新(やぐち はじめ)の指導を受けていた企業人、学校関係者、そして能力開発工学センター所員で構成される研究会「能力開発工学研究会」の機関誌「アドヴァンス・サロン」27号のタイトルです。矢口の亡くなった1年後の1991年4月に発行したもので、サブタイトルに「矢口新先生の行動と言葉の記録」とあり、矢口と関係のあった60人が、矢口との関わり、人となり、思い出を語っています。

 ブログ「教育フロンティア矢口新」では、教育研究者として矢口が目ざしたことを矢口の著作を基に紹介してきましたが、これからは矢口と関わった多くの人たちからの情報も交え、広い視点から矢口を捉えていきたいと思います。
 今回は、その矢口の追悼号ともいえるアドヴァンス・サロン27号の冒頭に、研究会事務局長の井手勝さんが書いた『はじめに』を紹介します。
 井手さん(故人。元NEC航空路管制システム本部本部長、元東京アプリケーションシステム株式会社社長)は、矢口の提唱した「プログラム学習」を「コンピュータのプログラムの学習」と間違えて矢口のもとを訪れたところ、その考え方の面白さにはまって、弟子入りしたというエピソードの持ち主で、後に能力開発工学センターの常務理事も務められました。

井手さんは「この追悼号は思い出に耽るためのものではありません」と、矢口の志を継いで活動していく覚悟を語っていますが、その思いは、任意団体となった現在の能力開発工学センターにも引き継がれています。

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明日をひらく教育に情熱をそそいで〜矢口新先生の行動と言葉の記録〜 
(1991年4月 「アドヴァンス・サロン」第27号より抜粋 )

はじめに

 矢口先生が亡くなって早や一年が経ちました。“棺を覆うて後、事現わる”のたとえの如く、先生が私達に残されたものの重さ、大きさが次第に感じられてきました。
 山積する教育問題の解決に次々と立ち向かい、倦むことなく実践し続けた矢口先生の革新のエネルギーのただならなさは、改めて私達を驚かせます。
 荒廃した現在の教育情況を改革するために、今こそ限りない情熱を多くの人々のものとする必要があるのではないか。このような祈りをこめて、先生と行動を共にされた方々に、矢口先生の行動と言葉の記録をご執筆いただきました。
 ですから、この記録は単に矢口先生の思い出にふけるためのものではありません。矢口先生の心を広く伝えて、教育革新への輪を広げて行くためのものです。
 どうぞ、そのようにご利用いただきますようお願いいたします。

 1991年4月      矢口新先生顕彰特別事業実行委員会 副委員長  井手 勝


2017/02/03

13.10年ぶりに再開します!

 ブログ「教育フロンティア矢口新」を12回で中断したまま、なんと10年経ってしまいました。矢口新の教育への鋭い探究と思索について、半可通の私が紹介する無謀さに気づき、このさき何をどう書けばよいか分からなくなったというのが中断した理由でした。
 しかし、まてよ、そもそも、門前の小僧で浅学非才の私が、人さまに矢口教育学を語ろうと気負ったのが間違いだったのでは? 矢口が行ったこと、書いたり、語ったりしたことを、そのまま転載して読んでもらうことだけでよかったのかも・・・。
 矢口の研究は「30年早かった」といわれることがありましたが、もしそれが正しければ、世の中の役に立つのはまさにこれからかもしれません。それを見届けるという思いで、ブログ「教育フロンティア矢口新」を再開します。よろしくお願いします。(榊)

2006/01/11

1. はじめに

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矢口 新(1913—1990)
新は「はじめ」と読む。
教育学者である。
研究室で文献に埋もれて研究するというのではなく、
常に現場で教育を創造し、実践し続けた人である。

今日、矢口新を知る人はほとんどいない。
教育の世界で彼の業績を取り上げる人はいない。

「30年早すぎた男」といわれた。
現在教育の現場で問題にされていること、
それらを30年前に見通して、
その解決の方向を提案、研究していた。
学力問題,総合学習,協調学習
Eラーニング,シミュレーション
現場力,論理思考力
コミュニケーション力
そして脳の働き

「今、生きているか」が口癖だった。
「今生きている場」の中で「生きるための要素」をとらえ
その力を磨く学習=行動をする。
行動するのは、学習者自身。
「教育」ではなく「学習」でなければならないと言い続けた。

現実の場から教育を考える。
それは現実をそのまま肯定するということではない。
「今ある姿」をもとに「あるべき姿」を構想し、
そこにいたる道を創り出していく。
創り出すための方法は「脳行動学に基づく行動分析」。
「脳の働き」をとらえて「脳の働かせ方」を工夫する 。
 
脳行動学(学問として認知されていないかもしれない)、
彼の前にそうしたものの見方をしている人を知らない。
(浅学ゆえかもしれないが・・・) 

いまなぜ矢口新を取り上げるのか…

矢口新が示した方向、創り出したもの、
それらの中にこれからの教育の向う道があると私は感じている。
まだまだその全貌はとらえられないが、
矢口新の仕事を掘り起こしていきたい。