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2007/06/02

12.OJTについて

 最近、「ワーク・プレイス・ラーニング」という言葉を耳にする。企業における教育、職場の人材育成を総称する概念で、その中味は、仕事を通して学ぶ OJT(オンザジョブトレーニング)や社員研修、つまりこれまでの企業内教育と変わらないようだが、ラーニングつまり「学習」の視点から捉え、より効果的な学習の場を設計するという意図がうかがえる。このワーク・プレイス・ラーニングの考え方は、矢口が一貫して実践的に展開してきたことと通じる。
 
 たとえばOJTについて…
「OJTという言葉は、我が国でも大分以前から使われているが、それが真の意味で理解されていないのは、我が国の教育とか訓練についての考え方が知識注入的であって、その中に埋没してしまうからであろう。」
「OJTとは読んでの通り、仕事をしながら自分を自分で訓練し、つくりあげて行くということで、本来生活の形成力を問題にした言葉なのである。生活の中でいかに形成するかなのである。それを昔は、職場に入ったら、しばらくは見習いとして追廻しに使われ、そのうちになんとなくどこかへ位置づいてピースワークをやらせる。そしてそれがだんだん定着していくという形で、いつの間にかピースワーカーが育ってしまう。」

 矢口が問題にしたのは、OJTがともすると視野の狭い職人的性格をつくってしまうことでした。
「それを打開するために、新しい方式として学科、座学によって理論を教育しておこうとする近代の技術教育方式が生まれたのであるが、理論というものが具体の事実と統合しないで与えられる形になるので、行動力の形成には役立たないのである」

 矢口が目標としたのは、仕事全体を眺め、眼前の仕事をその中に位置づけて研究的に行う、つまり仕事に対する姿勢の形成であった。
 「現場の仕事を単に習熟によってものにするのでなく、理論と実際とを統合した形で把握して、仕事に対して広い展望をもち、発展的に行動してゆくことができる作業員を形成するには。現場を行動の場と位置づけ、いかなる行動が最もふさわしいかという考え方でそれを解析し、そこから自分の行動の仕方を生み出して来るように学習の場(研究の場といってもよい)を設計することが大切なのではないだろうか」

 矢口が開発した仕事の学習システムや教材は、すべてこの考え方によるものである。
(矢口新選集6 「生きがいに挑戦する人間の育成」より「企業内教育の転換」から)
 

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